第
八
段
(
浅間の嶽
)
…阿波文庫本
〜
定家本
…
第八段
真名本
…
第段
通具本
…
第段
むかし、をとこありけり。けやうやすみうかりけん、あづまのかたにゆきて、すみどころもとむとて、
ともに
人、ひとりふたりしてゆきけり。しなののくに、あさまのたけに、けぶりのたつをみて、
しなのなるあさまのたけにたつけぶり
をちこち人のみやはとがめぬ
信濃の浅間山の嶽に立ち昇る煙を
遠くや近くの人が見て、気に留めないことがあるだろうか
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