第 七 段（尾張のあはひ）
　　…阿波文庫本
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泉州本 … 第段 　 為相本・天理 … 第段 　 小式部内侍本 … 第段
　　むかし、をとこありけり。きやうにありわびて、あづまへいきけるに、いせをはりのあはひのうみづらをゆくに、なみのいとしろうたつをみて、
　　いとゞしくすぎゆくかたのこひしきに
　　　うらやましくもかへるなみかな
　となんよめりける。
　　　　　　　　
　このようにして過ぎ去って行くと、きやうの都の方が恋しくなるのに
　　　　うらやましいことに、元へ立ち帰る白波よ
　　　　　　　
　


語　句

現代語訳
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