伊勢物語（原文)・・・阿波国文庫本　　第　二十六　段

　むかし、五条わたりなりける女を、ええずなりにけることとわらひけるひとの返事に、
　　　おもほえずそでにみなとのさわぐらし
　　　　もろこしぶねのよりしばかりに

　思いがけず、私の袖は、唐土の舟が寄ったときに

　　　　港の波が騒ぐように、涙が激しく降りかかりました

第二十六段（もろこし船）
　・・・阿波国文庫本

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