第五十四段
( つれなかりける女)
むかし、男、つれなかりける女に言ひやりける。
行きやらぬ夢路を頼むたもとには
天つ空なる露やおくらむ
決して到着できない夢路を、頼りとする私の袂には
天空の露を置いたのでしょうか、涙でぐっしょり濡れています
語 句
定家本
狩使本
在原業平
藤原高子
伊勢斎宮
東下り
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次段(五十五)
前の段
前段(五十三)
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