第 四十八 段
(人待たむ里)
むかし、男ありけり。馬のはなむけせむとて、
人を待ちけるに、来ざりければ、
今ぞ知る苦しきものと人待たむ
里をば離れず訪ふべかりけり
今初めて苦しいものだと知りました
人を待っている里を、絶えず訪れなくてはいけないと
語 句
定家本
狩使本
在原業平
藤原高子
伊勢斎宮
東下り
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