異 十七 段 【Q】  


 昔、男、遙かなるほどにゆきたるけるに、筑紫のつと、人の請ひたるけるに、色革やるとて、
 筑紫よりここまで来れどつともなし
  たちのをかわのはしのみぞある

所の名なるべし。

               (阿波文庫本) 

    筑紫からこの京まで来たけれどもお土産もありません
     太刀の緒の革の端があるのみです

            

語 句


  異本 狩使本  
次の段 次段(異十八)
前の段 前段(異十六)
現代語訳
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