第 百十三 段
(短き心)
むかし、男、やもめにて居て、
ながからぬ命のほどに忘るゝは
いかに短き心なるらむ
そんなに長くもない、一生涯のうちに、私を忘れてしまうとは
なんと短い、浅はかな心なんだろう
語 句
定家本
狩使本
在原業平
藤原高子
伊勢斎宮
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