第八十八段(布引の滝)
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芦屋の灘の、芦の屋に住む海人の女は、塩焼きの仕事で暇がないので 黄楊の小櫛も髪にささずに、あなたのもとに来てしまいました |
自分が認められる世を、今日か明日かと、待つ甲斐もなく涙がおちるが そんな涙の落ちる滝と、一体どちらが高いだろうか |
玉の緒を抜き取って、バラバラにする人がいるように、涙の白玉が絶えず散るよ それを受け止める、私の袖はこんなに狭いのに |
あれに見えるのは、晴れた夜空の星か、それとも川辺に舞う蛍なのか いや、私の住む芦屋の家の方で、海女がたく漁火なのだろうか |
海の神様が、髪かざりに差すという、神聖なこの藻も あなたのためには、このように惜しまなかったのです |
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