第七十二段
(
月のうちの桂
)
・・・阿波国文庫本
〜
定家本
…
第七十三段
むかし、「
そこに
あり」とはきけど、せうそこをだにいふべ
う
もあらぬをんなのあたりをおもひける。
めには
みえて
手にはとられぬ つきのうちの
かつらのごとき きみにぞありける
目には
見えてはいるけど
、手に取ることのできない、月の中にあるという
桂
のような、あなたでありました
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