第二十三 段(筒井筒)
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〜 | 定家本 | … | 第二十三段 | ||||||||||
筒井の井筒で計った、私の背丈は 愛しいあなたと逢わないあいだに、もう井筒をすぎてしまったようです |
あなたと比べあってきた、私のふりわけ髪も、肩をすぎてしまいました あなた以外の一体誰のために、この髪を結い上げましょうか |
風が吹くと、沖の白波が立つという龍田山を 今夜はあなたが、たった一人で越えて行くのでしょうか |
生駒山よ、あなたがおいでの辺りを、じっと見て居たいと思うのです 雲よどうか隠さないで下さいな、雨が降っても |
あなたが来るよと言ってから、毎晩毎晩空しく夜が過ぎてしまうから もう当てにはしないけれど、恋しい思いで過ごしています |
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