第 58 段
解説
はかない前の都・長岡京には、桓武天皇の皇女たちがそのまま住んでいた(一条兼良の『伊勢物語愚見抄』)というから、業平も母・伊都内親王と一緒に住んでいたとしても不思議はない。そこで、幼なじみの女どもとふざけあった。従姉妹たちだからこそ、彼女らを「鬼」と呼べるのである。にこにこしながら歌っているほほえましい風景である。
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