第 24 段


解説


 単身赴任で出かけたまま、消息不明の夫の代わりに言い寄る新しい男を拒む理由もなく、仕方なく新しい男の要求をのんで再婚する当日、決して嫌いではない前の男が帰ってきたときの、女の驚きはどんなものだったであろうか。そしてその後の身の振り方を考えると絶望の淵に立たされたであろうか。その結末は、ダスティ・ホフマンとキャンディス・バーゲンの主演した映画「卒業」のように、ハッピーエンドにはならなかった。余りにも哀しすぎる女の死は、伊勢物語の特異な点であるが、女性の大きな愛情を感じせざるを得ない。


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