第 117 段


解説

 広本系統の本では、この後に次のような文が続く。

この事を聞きて在原の業平、住吉にまうでたるついでによみたりける。
  住吉の岸の姫松人ならば
   いくよかへしと問はましものを

と詠めるに、翁のなりあしきいでゐて、めでて返し
  ころもだにふたつありせばあかはだの
   山にひとつは貸さましものを

            (阿波文庫本)


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