【身はいやしい】 官位が低い。
【ながら】 〜のままでいる。
【母】 業平の母は、桓武天皇の皇女・
伊都内親王(〜八六一年九月一九
日)。
【長岡】 京都府向日市の辺り。七八四年に
遷都。
【ひとつ子】 一人っ子。業平の兄弟は異腹。
男五人兄弟のうち、兄・仲平、
行平らは、父親の阿保親王が
平城天皇の長男ということで、
田村麻呂らによって「薬子の
乱」の連座責任を負わされ、
長く九州に流罪されていたと
きの子らしい。弟・守平の母
は不明。もう一人の子は名も
不明だから、四人兄弟とする
場合もある。血筋良く、財力
もある王家の母に、甘えて育
ったのであろう。
【とみのこと】 「頓」の転。急な用事。病
の知らせ。
【さらぬ】 避けられない。
【見まほしく】 お目にかかりたい。
【人の子】 この場合、自分の子のこと。
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