【惟喬の親王】 惟喬親王(八四四〜八九七)。
     文徳天皇の第一皇子。文徳天皇の
     第四皇子惟仁天皇が八五八年に即
     位して清和天皇となったため、惟喬
     親王は八七二年二十九歳で出家。
【山崎】  京都府乙訓郡大山崎村。淀川の
      西岸。
【水無瀬】 大阪府三島郡島本町広瀬。京か
        らみると山崎の向こうに水無瀬
        がある。           
【その人の名】 右の馬の頭つまり業平のこ
       とを、わざとはっきりいわな 
       いのは事実に忠実でないと暗
       示しているのかも知れない。
【狩】  鷹狩り。水無瀬は狩り場に近い。
【いま】 これまでの記述は今までの様子で、
     以下は今回の事。
【交野】 大阪府枚方市にあり、鷹狩りの名 
      所だった。同市に渚の院跡がある 
      という。
【院】  貴族の邸宅。水無瀬宮にきたつい
     でに交野で狩りをして、渚の院で
     宴を催した。土佐日記によると
    「後方の丘には松の木、中の庭には
     梅の花が咲いていた」とある。
【世の中】 世間。
【春の心】 春の風物に浸っている人の気分。
【憂き世】 つらくて、ままならないこの世
        の中。
【かへる】 水無瀬の御殿に帰ること。
【御供】   水無瀬から迎えにきたお供の人。
【天の河】 大阪府枚方市禁野の一名。現在
       も「天の川」が淀川に流れ込んで
       いる。
【大御酒】 神や天皇などにさしあげる酒の 
       敬称。
【たなばたつめ】 織女星。
【誦じ】    口に出して吟詠する。    
【返し・・】   馬頭の歌のあまりの巧みさに、
         返歌できない。
【宿かす人】 「織女姫が宿を貸す男」のこと。
【十一日】  十一日の月は、早出早入り。
【あかなく】 飽かない。満足しないので、
         もっと見ていないのに。
【まだきも】 早々と。まだその時刻になら 
         ないうちに。
【山の端】  山の稜線。月が沈む境。 

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