【山科の禅師】 山科に住む法師の親王。山
          科宮と号した人康親王(さね
          やすしんのう)とする説と、
          高岳親王とする説がある。
          人康親王は八五九年五月に
          出家しているから、同年一月
          頃に行われた七七忌には
          まだ禅師ではない。安祥寺と
          の関わりに重点をおくならば
          高岳親王の説をとることが
          できるが、歴史的にみると、
          人康親王の方が妥当であろう。
【年ごろ】    長年。           
【よそには仕うまつれど】 他の離れた立場で、
        敬意をもって勤めているけれど。
【よるのおまし】 この状況では宴席とする方
          がしっくりするが、寝所としても
          おかしくない。
【たばかり】   対処方法を工夫する。考えを
          巡らす。          
【なほ】     そのまま何もしないで。事態
          に対して特に対処しないさま。
【三条の大御幸】 八六六年三月二十三日、
          西京・三条の右大臣・藤原
          良相(常行の父・当時五十
          歳)の百花苑へ、清和天皇
          (十九歳)の行幸があった。
          桜の花を観賞し、文人が詩
          歌を作った。多賀幾子七七
          忌の七年後のことである。
【紀の国の千里の浜】 和歌山県日高郡岩代村
          の千里浜。美砂・美岩の浜。
【ある人】    三条邸に住む家族の誰か。
【曹司】     部屋。
【島】       築山や泉水などをうまく配置し
          てつくった庭園。
【随身】   近衛府の官人。天皇・皇族・特 
       定貴族の外出時に、勅宣によっ 
       て弓矢・刀をもって警護にあた 
      った。            
【つかはす】  おやりになる。お遣わしになる。
【すずろなる】 気に入らない。これといった 
         趣味がない。
【右の馬の頭】 馬寮という役所の右馬寮の長
          官。業平をさす。
【苔】       蒔絵の金銀の代わりに苔を刻
          んで文様を描いた。
【蒔絵】     器の表面に漆と金や銀の粉で
          絵模様を磨きだしたもの。
【かた】     図柄。
【あく】      飽くほどに満足する。十分で
         ある。
【色見えぬ】  表面に、それとは現れない。 

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