【みまそがり】 「いまそがり」と同義で、
いらせられるの意。
【むば玉】 ヒオウギ(檜扇)の真っ黒な種子
のことで、ぬばたま、黒真珠とも
よばれる。「むば玉」は「夜」(黒)
にかかる枕詞。
万葉集に
『居明かして
君をば待たむ
むば玉の
我が黒髪の
霜はふれども』
とある。
ヒオウギは、中国原産のアヤメ
科ヒオウギ属の多年生植物で、
夏に花を咲かせる。観賞用。名
の由来は黄赤色の花びらに暗赤
色の斑点がのった六弁の上品な
花ではなく、広い剣状の葉の重
なり具合が檜扇を開いた形に似
ているからである。カラスオウギ、
射干(シャガ)ともいう。
根茎を乾燥させたものを漢方
で射干(しゃかん)といい、咳
止めなどに用いる。
同じアヤメ科のシャガは、ヒオ
ウギに間違えられて射干の音
読みをあてたもので、混同され
ることがある。
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