【人】   侍女。
【内記】  詔勅(天皇の命令を伝える文書)
      や宣命(勅命を伝える和文体の文書)
      を作り、位記(位階授与の証明書)
      を書く職。
【藤原敏行】 藤原富士麿の子。歌人。母は
        紀名虎の娘。八六六年に少内記、
        八九六年右兵衛長官。九〇七年
        没(一説九〇一年)。
【若ければ】 まだ少女だった。
【をさをさしからず】
        長々しくない。熟達していない。
【いひ知らず】 言い方を知らない。
【いはむや】   いうまでもなく。
【かのあるじなる人】
         「あてなる男」のこと。
【めでまどひ】  大変感嘆する。
【男のよめる】  敏行が詠んだ。
【ながめ】    物思いにふける。「長雨」、
         「眺め」をかける。
【涙川】   止めどもなくなく涙がこぼれる
       のを、川に例えた。
【ひつ】   涙でびっしょり濡れる。水に浸る。
【あさみ】  水が浅いので。
【文箱】   手紙を入れておく箱。
【得てのち】 女を得て後。
【雨のふりぬべき】
         今にも雨が降るだろうから。
【かずかずに】 いろいろ、あれこれと。何
          かにつけて。「数々丹(シク
          シクニ・しきりに)」(万葉集
          巻十三)の誤読という。
【問ひがたみ】 問いがたい。
【身をしる雨】  男が熱心ではないという、
          自分の身の上を知る雨。
【しとど】     水にぐっしょり濡れる。

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