【後涼殿】 内裏の殿舎の一つ。その東側に
       清涼殿がある。両殿は渡殿で結
       ばれているが「はさま」は具体的
       には不明。
【やむごとなき人の御局】
       女御や更衣の部屋。
       「局」は仕切りをした部屋。 
       屏風や几帳で一時的に仕切っ 
       たものや、宮中などの殿舎の 
       女房の居室をさすことがある。
       八五〇年から八六五年まで、 
       清涼殿は皇居として使われて 
       いなかったから、これは業平 
       が二十六歳までのことか四十 
       一歳以後のことであることが 
       わかる。          
【忘れ草】 ユリ科のノカンゾウのことで 
       オヒナグサ、ニンギョウソウ 
       ともいわれる。英名はディ・ 
       リリーで一日花である。大伴 
       旅人の歌に「忘れ草わが紐に 
       つく香具山の 故りにし里を 
       忘れむがため」がある。
【忍草】   山地の岩や木の幹などに付く 
       シノブ科のシダ植物。葉は夏 
       に緑になり、太い根は淡い褐 
       色なので、根を丸くしてシノ 
       ブ玉をつくる。その下に風鈴 
       をつけて軒に吊して観賞する。
       土のないところでも耐え忍ん 
       で生きているから古来より歌 
       に詠みこまれた。古今集に三 
       句、新古今集にも二句詠われ 
       ている。          
        一方、わら葺の民家の軒に 
       も生えるノキシノブはウラボ 
       シ科である。葉は流線型で、 
       裏に胞子の斑点が並んでいる。
       両者はよく混同される。   
【いださせたまへり】
       忘れ草を侍女に差し出させた。

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